多くのサイトに搭載されている検索機能。
求人サイトであれば職種や勤務地の条件を絞って求人を探したり、アパレルECであれば服のカテゴリを指定して商品を探したりするなど、目当ての情報・商品を見つけるための標準機能ですよね。
ユーザによく利用される機能だからこそ、改めて効果検証を行うことでCV数アップにつながる発見があるかもしれません。

この記事では、複数のキャリア転職専門情報サイトを運営されている株式会社キャリアデザインセンター様において、求人検索機能を利用しているユーザの行動から「王道検索パターン」を発見し、機能改修を行った結果、CV数が120%成長した事例をご紹介します。

希望の求人を見つけやすくするため、「求人検索機能」を搭載

キャリアデザインセンター様が運営されているサービスの一つに、正社員で長く働きたい女性のための転職サイト「女の転職type」があります。
サイトには多くの求人が掲載されており、ユーザは職種や勤務地、女性ならではのこだわり条件などを指定して検索を行うことができます。

サイトの基本機能である求人検索機能は、サービス開始以来大きく手を加えていませんでしたが、近年はユーザの利用が鈍化している傾向にありました。

求人検索機能を利用したユーザを観察すると、共通する「王道検索パターン」が明らかに

観察を行う中で見えてきた課題感

USERGRAMで多数の観察を通して、「大多数のユーザは、少しずつ条件を変えながら何度も検索を行う。その度に複数の条件を設定するのが、ユーザにとっては手間になっていそう」という共通認識をチーム内で持っていらっしゃったキャリアデザインセンター様。

定量分析を行ってみても、「求人検索機能は改善の余地があるのでは？」という課題感を社内のメンバーが持っていました。

そこで、「ユーザがより快適に求人検索を行える」機能を作ることを前提に、「求人検索機能を使い、応募をする」一連の行動の中でどのような使いづらさがあるのかを探るべく、USERGRAMで観察を行いました。

何度も検索を繰り返す中でも、変わらない条件があった

「複数条件での検索」を何度も行っているユーザの行動を見ていると、ある共通点が見えてきました。
職種・勤務地などの基本条件はほとんど変更しない一方で、土日祝休み・未経験可などのこだわり条件を何度も変更し、検索を繰り返すという行動です。

よりスムーズに求人検索が行えるよう、検索機能を改修

ユーザの行動から、「職種や勤務地といったぶれない基本条件を満たす求人をチェックしつつ、こだわり条件を追加・変更した場合にどんな求人があるのかもチェックしておきたいのではないか？」とユーザの状況を推察した担当者。

当時の求人検索機能は、サイトを訪れる度に職種や勤務地といった基本条件がリセットされ、前回訪問時に選択していた条件を選択しなおさなければならず面倒でした。

そこで、ぶれない基本条件は固定しつつ、こだわり条件を変更しながら検索ができる方法を考え、以下2つの機能改修を行いました。

【1】職種・勤務地といった基本条件に合った新着求人をトップページでお知らせしてくれる「あなたの希望に合う求人」機能をリリース
【2】「あなたの希望に合う求人」内で基本条件は固定したまま、こだわり条件だけを変更できる仕様にアップデート

リリース後、CV数が120%成長

ユーザの行動から共通点を見つけだし、理想の行動を徹底的に考え、機能改修を実行されたキャリアデザインセンター様。
機能改修後、求人検索経由の応募数が120%成長するという高い成果を創出されました。