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分析事例

会員限定キャンペーンと連動した会員獲得施策の検証と改善

■この記事でわかること
・会員限定キャンペーン目的で会員登録したユーザの行動を検証
・クリスマス企画を当日まで伏せるのは、新規会員獲得には逆効果
・チーム連携が不十分で、会員獲得と予約獲得の施策に不整合が発生していた

対象サイト・検証したい施策

ホテル予約サイトで、会員限定キャンペーンに向けて設置していた会員登録促進ページ

状況・課題

ホテル予約サイトでは、クリスマスまでの3日間、日替わりでキャンペーン内容が変わるクリスマス企画を会員ユーザ限定で実施した。

会員限定のクリスマス企画に向け、新規の会員登録を促す特集ページを用意し、サイトトップに設置したバナーから集客を行った。

クリスマス企画の振り返りの一環として、クリスマス企画前の会員登録がスムーズにできたかや、会員登録したユーザがその後のクリスマス企画でホテル予約をしてくれたかを検証したい。

気になっていたこと・観察する前の想定

  • クリスマス企画の内容は、ユーザの期待感を高めることを狙って、あえて当日まで公開していなかったが、会員登録するメリットが伝わりづらかったのでは?
  • クリスマス企画を実施した3日間は、キャンペーン内容を日替わりで変えていたが、ユーザは企画中、毎日訪問してその日のキャンペーン内容をチェックしていたのか?それとも一部の日だけ訪問していたのか?

観察テーマ

クリスマス企画に合わせて設置した会員登録の特集ページについて、ユーザはスムーズに会員登録できていたか?会員登録したユーザはクリスマス企画中、実際にホテル予約していたか?

ユーザの抽出方法

コンバージョン

会員登録 
※コンバージョン期間を「12/1~12/25」で指定

行動絞り込み

サイト内のページを閲覧
・サイト内URL→「会員登録の特集ページ」のURL

↓ 同じ訪問

コンバージョン
・コンバージョン→「会員登録」

↓すべての訪問

サイト内のページを閲覧
・サイト内URL→「クリスマス企画ページ」のURL
※期間で「12/23~12/25」を指定

観察結果

気になるユーザ行動 1

サイトトップのバナーから会員登録の特集ページに流入した後、一度離脱。その後、自然検索から去年のクリスマス企画のページに流入した後、特集ページに戻って会員登録。クリスマス企画中、企画ページに訪問。

(特集ページではクリスマス企画の内容が分からなかったため、わざわざ過去の企画内容を探し出して、会員登録するかどうかを考えているのではないか。このように個人情報の登録に慎重なユーザもいるので、クリスマス企画の内容が少しでも分かったほうが会員登録の後押しになるのではないか)

気になるユーザ行動 2

会員登録後、クリスマス企画の初日にサイトに訪問し、その日のキャンペーン内容を確認。特に予約せず離脱し、それ以降、クリスマス企画中の再訪はなかった。

(初日のキャンペーン内容はポイント還元で、新規に会員登録したユーザではなくリピートユーザ向けの内容だったため、予約につながらなかったのではないか。クリスマス企画目的で会員登録した新規ユーザも一定数いるので、3日間を通して新規向けの企画もある状態にしたほうが良いのではないか)

発見点まとめ

  • 会員登録のメリットとして、クリスマス企画の内容をもう少し紹介したほうが良い
  • クリスマス企画前の会員登録施策と、クリスマス企画のキャンペーン内容に整合性が取れていない

改善案

  • 会員登録の特集ページ内で、クリスマス企画中に実施される新規会員向けのキャンペーン内容を一部紹介する
  • 会員登録施策とイベント施策がそれぞれ別々に企画されたことが原因で、整合性が取れていなかったので、企画段階で部門間の連携を強化する