2019年10月30日(水)、USERGRAMをご利用いただいているSMBC日興証券様にご登壇いただき、導入の経緯や実際の分析事例、活用シーンについてお話しいただくパネルディスカッションを実施しました。
この記事では当日の内容より、業務におけるUSERGRAMの位置付けや活用シーンをご紹介します。
※当日の内容より、USERGRAMを用いたサイト改善事例をまとめた記事はこちら
・LP・フォーム・コラム…クイックに成果を上げるサイト改善の3事例【SMBC日興証券様セミナー(2)】
ご登壇者様ご紹介
SMBC日興証券様では、店舗窓口で担当者のアドバイスを受けながら取引をする「総合コース」と、インターネット上で取引をする「ダイレクトコース」の2種類があります。
今回のセミナーでは「ダイレクトコース」のデジタルマーケティングを担当されている、ダイレクトチャネル事業部ダイレクト推進課 美根様にご登壇いただき、USERGRAM活用についてお話しいただきました。
ABテスト結果をどう解釈していいか分からなかった
USERGRAMの導入を検討された2018年当時、美根様は新規顧客の獲得をミッションに、主にウェブ広告の運用を担当されていました。
限られた広告予算の中で獲得数を伸ばしていくため、ウェブ接客ツールの導入やLPのABテストなどを行い、広告経由で流入したユーザのCVRアップに向け、試行錯誤されていたそうです。
実際、それぞれのツールの運用で効果が出ることもありました。しかし、「データが点でしか見えていない」という課題をお持ちだったという美根様。
「アクセス解析ツールやウェブ接客ツールでは、『このページがどのぐらい見られているか』や『ウェブ接客施策がどの程度クリックされたのか』は分かりますが、実際に顧客がどう行動しているのかは推測の域を出ません」
「『接客ツールがクリックされたが、これは本当に狙い通りに施策が機能したのか?』が分からず、過程がブラックボックスになっていることに課題を感じていました」
そんな折に出会ったのが、サイトに訪問したユーザの実際の行動を把握することができるUSERGRAMでした。
観察テーマを決め、一定数のユーザを見ていくことで36個の改善策を立案
とはいえ、USERGRAMを使い始めた当初は、一人ひとりの行動データを見てみても、どのユーザも様々なページを見ており、どこに着目して分析を行えば良いのかが分からなかったそうです。
この戸惑いを解決したのが、USERGRAM導入時に提供される教育プログラムでした。
教育プログラムでは、行動データから改善策を見つけるためのコツをお伝えした上で、業務に即したテーマで実際に分析を行なって頂く「実践課題」をご提供しています。
「闇雲に何人ものユーザ行動を見ていくだけでは、発見点を得るのは難しいです。『キャンペーンページについて分析しよう』『広告から流入したユーザを見よう』といったテーマを決めて見ていくことで、『こういう行動の人はさっきもいた』『ここでつまづく人が多いので、改善すべきなのでは?』という感覚がつかめてきました」と美根様。
同じテーマについて、担当者3名がそれぞれ異なるユーザを観察して結果を共有することで、自分と同じ気づきを他のメンバーも得ていることが分かり、何が課題かの共通認識も自然と形成されていったそうです。
SMBC日興証券様では最終的に、3ヶ月間の教育プログラムの間だけで36個の改善案が立案されました。
できるだけクイックに施策を実行し、PDCAを回していく
この36個の改善案については、「実行難易度」と「見込まれる効果」の観点で優先度高・中・低を付けた一覧表を作成し、担当者を割り振って対応を進めているそうです。
効果が大きそうな施策はなるべくすぐに実装したいのですが、とはいえLPを大きく変えるのは難しく時間もかかります。そのような場合は、まずはクイックに簡単に実装できる「簡易版」を実装するようにしているそうです。
「例えば、LPにコンテンツを加えたい、という時に実際にコンテンツを新規作成してLPに反映するには2〜3週間かかってしまいます。そこで、まずは加えたいコンテンツが記載されている別ページへのテキストリンクだけをLPに貼りました。これであれば1〜2週間でできます。テキストリンクの実装後、LPの中身をある程度時間をかけて作成し、反映しました」
36個の施策のうち、既に約半数を実装したという美根様。現在は残る施策の実装とともに、実施した施策の効果検証を進められているそうです。
SMBC日興証券様で実施した改善事例
この記事は、2019年10月30日に実施されたSMBC日興証券様ご登壇セミナーの内容をもとに作成しています。 SMBC日興証券様がUSERGRAMを見て実際に行ったサイト改善事例はこちらの記事をご覧ください。