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活用ヒント

改善案出しってどうやるの?~フォーム改善編~

ユーザをCVに導くために大切な役割を担っている「フォーム」。

CV増加に直結するフォームだからこそ、どのように改善すべきか頭を悩ませているご担当者様も多いのではないでしょうか?

本記事ではUSERGRAMご導入企業様の事例をもとに、フォームの改善において、行動データから気づきや改善案を出すためのヒントをご紹介していきます!

改善のポイント

まずは、本記事で登場するフォームの改善ポイントをご紹介します。

ポイント① フォームを通った時のユーザの状況に想いを馳せて、行動観察する
ユーザがどんな状況でフォームを利用しているのかを想像することで、ユーザ目線の改善案が生まれやすくなります。

ポイント② フォームから離脱後の閲覧ページ・行動に着目
フォームから離脱後に閲覧していたページや行動に着目することで、フォームの改善点を発見できる可能性があります。

ポイント③ フォームの滞在時間に着目
フォームの滞在時間が想定よりも長い場合、その理由を前後のユーザ行動も合わせて考えてみると、意外な改善ポイントが見つかる可能性があります。

USERGRAMご導入企業様のフォームの改善事例5選

上記のポイントを押さえた5つの事例をもとに、フォーム改善における気づきや改善案の出し方を、様々な角度からお伝えします。

  1. あえて短くしていたフォームが、ユーザのスムーズなCVを妨げていたことが判明(SMBC日興証券様)
  2. フォームの離脱率が高い本当の理由に気が付き、載せるべき情報を追加してCVR向上
  3. ユーザの自然な行動の流れに気が付くことで、フォームへの導線を改善
  4. シニアユーザの状況を想像することで、意外な観点からフォームを改善
  5. 既存会員目線になることで、新規会員登録フォームを改善し、二重申し込みを防止

皆様のUSERGRAMご活用のヒントとなれば幸いです。是非ご覧ください。

1.あえて短くしていたフォームが、ユーザのスムーズなCVを妨げていたことが判明(SMBC日興証券様)

ユーザにとって使いやすいようフォームを工夫したとしても、本当にその工夫がユーザにとって意味があったのだろうか…と気にかけている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、ユーザが使いやすいようあえて短くしたフォームが、ユーザのスムーズなCVを妨げていたことに気が付き、よりユーザ目線のフォームに改善した事例をご紹介します。

対象サイト

証券取引サイト(SMBC日興証券様)

どのようなフォームか

入力の手間にならないよう、あえて短くしていた口座開設フォーム

観察の際に着目したポイント

口座開設フォームから離脱したあとに、サイト内で閲覧していたぺージ

観察結果

フォーム入力している途中に一度離脱。その後Googleで検索して、本体サイトの「用語集」を見てから、再度フォームに戻っているユーザが多くいた。

気づき

証券会社の口座開設時には、「特定口座」「特定管理口座」「株式数比例配分方式」などを選ぶ必要があるが、初めて証券会社で取引をする方にとってはそれぞれの詳細が分からないことも多い。

しかし、フォームを短くしたために、「専門用語」を使ったフォームを作ってしまっており、ユーザにその語句の意味をわざわざ検索させてしまっていた。

改善案

フォーム内の専門用語を分かりやすい表現に変更し、加えて本体サイトの用語説明ページへのリンクを貼るという改善をした。

その結果、フォームから検索エンジンに離脱するというケースはほとんどなくなった。

フォームから離脱した後にどんなページを閲覧しているか確認することで、ユーザがわかりづらさや使いづらさを感じている部分に気が付けることがあります。

是非、ご自身でも同じ観点で観察してみて下さい。

元事例はこちらをご参照ください。
LP・フォーム・コラム…クイックに成果を上げるサイト改善の3事例【SMBC日興証券様セミナー(2)】

2.フォームの離脱率が高い本当の理由に気が付き、載せるべき情報を追加してCVR向上

定量分析によってフォームからの離脱率が高いことが分かっていても、その理由が分からないために、どのように改善すべきか悩まれている方も多いのではないでしょうか。
今回は、フォームの離脱率が高い本当の理由に気が付き、フォーム内に載せるべき情報を追加することで、CVRが向上した事例をご紹介します。

対象サイト

中古車販売業者に一括で見積依頼ができるサイト

どのようなフォームか

離脱率が高い見積依頼のフォーム

観察の際に着目したポイント

フォームから離脱した後にユーザが閲覧していたページ

観察結果

フォームから離脱した後、各業者の口コミページを閲覧した後にCVしていた。

気づき

もともと、個人情報の入力が大変なため、フォームからの離脱率が高いのではと想定していた。

しかし実際は、フォーム入力にあたって、各業者の信頼性が分からず不安なため、フォームから離脱して口コミページを閲覧するユーザが多いということが分かった。

改善案

各業者に安心して査定を申し込めるよう、フォーム内にある業者情報に口コミページへのリンクを追加して、別タブで表示できるようにした。

その結果、ユーザの不安を払拭することができたため、フォームからスムーズにCVするユーザが増え、CVRが向上した。

フォームからの離脱率が高い=入力に手間取っている、と早合点せず、ユーザの行動を分析することで、解決すべき状況が具体的に浮かび上がってくる場合があります。

ユーザがCVするためにどんな情報が必要なのか、ユーザ行動を踏まえた上で再度考えてみて下さい。

3.ユーザの自然な行動の流れに気が付くことで、フォームへの導線を改善

ユーザの動きを想定してサイト導線を設計してみたものの、はたしてその導線が適切なのかわからず、悩まれているご担当者様も多いのではないでしょうか?
今回は、ユーザのCVまでの自然な行動の流れに気が付くことで、フォームへの導線を改善した事例をご紹介します。

対象サイト

音楽グループのチケット販売サイト

どのようなフォームか

本体サイトと別ドメイン内にある、チケット購入フォーム
(このサイトのチケット購入ページは、本体サイトとは違うドメインに存在しており、チケット購入ページに行くためには、トップページを経由する必要があった)

観察の際に着目したポイント

ユーザがどのようなページ遷移を経てチケット購入しているか

観察結果

トップページから「公演日程ページ」を確認した後に一度離脱。その後自然検索をして、チケット購入ページに流入しているユーザが多かった。

気づき

もともと、公演日程の確認とチケットの購入は別々に行われると想定していた。

そのため、チケット購入時、ユーザはトップページから直接チケット購入ページに遷移し、スムーズに購入すると想定していた。

しかし、実際は公演日程の確認とチケットの購入は同じタイミング行われていたために、公演日程の確認後、再度自然検索から流入し直し、購入まで至っていた。

改善案

公演日程を確認した後、離脱せずにそのままチケット購入ページに遷移できるよう、公演日程ページ内からチケット購入ページに行ける導線を追加した。

ユーザの行動を想定してサイトの導線設計をしていても、実際のユーザの動きは想定と全く異なっていた、ということは良くあります。

是非、フォーム内部の改善だけでなく、フォーム掲載位置についても分析してみてください。

4.シニアユーザの状況を想像することで、意外な観点からフォームを改善

自社のメインターゲットを意識したフォーム作りはできていますでしょうか?
メインターゲットに絞って行動観察をしてみると、意外な改善ポイントが見つかるかもしれません。
今回は、ターゲットユーザであるシニア層の状況を想像することで、意外な改善ポイントを発見し、フォームを改善した事例をご紹介します。

対象サイト

インドアゴルフレッスン予約サイト

どのようなフォームか

会員入会するための新規会員登録フォーム

観察の際に着目したポイント

メインターゲットであるシニア層のフォーム滞在時間とフォーム入力中の行動
(過去の分析で60・70代の来店率・入会率が比較的高いことが分かり、入会したシニア層の行動から、今後の集客の拡大性やヒントを得たいという狙いがあった)

観察結果

フォーム内に20分前後など、長く滞在しているユーザが多くいた。

また、フォーム入力中に電話ボタンをタップしているユーザも想像以上に多かった。

気づき

シニア層にとってはフォームの文字が小さく、かつ入力内容も複雑なので、入力するのに手間を感じさせてしまっているのではないか。

また、電話に誘導さえできれば、よりスピーディに予約成立できるのではないか。

改善案

シニア向けにLPを切り分けて用意し、文字を大きく、かつ「すぐに電話で相談」といった大きなボタンを設置。

また、そのLPから飛べるフォームに記載する文字をより大きくし、入力内容も簡素化した。

ターゲットユーザの行動に絞って観察してみると、具体的な改善ポイントに気が付きやすくなる可能性があります。

是非、ご自身のサイトにおけるターゲット層の行動をもとに、改善案を考えてみて下さい!

5.既存会員目線になることで、新規会員登録フォームを改善し、二重申し込みを防止

新規会員獲得するために作成したフォームでも、実は既存会員目線になってみることで、新たな伸びしろが見えてくる場合があります。
今回は、自分が既存会員であることを忘れて、再度新規会員登録してしまうユーザが多いことに気が付き、二重申し込みを防止した事例をご紹介します。

対象サイト

女性向けファッションECサイト

どのようなフォームか

会員ログインフォーム
(ログイン画面は、「既存会員ログイン」と「新規会員登録」が左右に並ぶ構成になっており、「既存会員ログイン」の下に「ID/PWを忘れてしまった方へ」のリンクを配置している。)

観察の際に着目したポイント

ログイン時にID/PWを忘れてしまったユーザが、どのように再ログインしているか

観察結果

自分が会員であることを忘れ、新規会員登録フォームで3分以上かけて全て入力を終えた後に「メールアドレスが既に登録されています」というエラー画面がでていた。

その後、ログイン画面に戻り「ID/PWを忘れた方へ」を閲覧してPWを再設定してからは、スムーズにログインしていた。

気づき

利用頻度が低いライトユーザや休眠顧客などは、自分が会員であることを忘れて、再度新規登録しようとしてしまうことが多いのかもしれない。

改善案

新規登録フォーム序盤のメールアドレス入力段階で、既存会員ならばアラートを出し、ログイン画面に誘導する。

既存会員が会員登録したことを忘れて、新規会員登録フォームに入力してしまう、という現象は、会員系のサイトでしたら起こり得るのではないでしょうか。

是非一度、同じ観点でユーザ行動を観察してみてください。

元事例はこちらをご参照ください。
ログインID/PW忘れ~再ログインの流れの検証・改善

今回はフォームの改善業務について、様々な角度から、気づきや改善案の出し方についてお伝えして参りましたが、いかがでしたでしょうか?皆様の業務に少しでもお役立て頂ければ幸いです。

本記事に掲載している事例以外にも、様々な改善事例がございます。是非ブログ内の「分析事例」からご参照ください。

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